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バーチャルオフィスで許認可は取れる?古物商・宅建・建設業・人材紹介で「住所だけ」では足りない理由と、本店と営業所を分ける考え方【2026年版】

最終更新: 2026-09-07 ・ Comparly編集部

★★★★☆4.0

「法人登記できる住所」と「許認可の営業所として使える住所」は別物です。古物商は営業所ごとに管理者の選任と標識掲示、宅建業は継続的に業務を行える独立した事務所、建設業は請負契約を常時締結する営業所が前提で、住所利用が中心のバーチャルオフィスでは満たしにくい要件があります。国交省・警視庁・運営2社の公式を実測し、本店だけをバーチャルオフィスにして営業所を別に置く考え方まで整理しました。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。料金・仕様は2026年9月7日に各公式サイトで確認した内容です。許認可の要件は申請先の行政庁・所属団体によって取り扱いが異なります。最終的な判断は必ず申請先にご確認ください。

先に結論。「法人登記に使える住所」と「許認可の営業所・事務所として使える住所」は別物です。 バーチャルオフィスは登記・名刺・特定商取引法の表記・郵便物の受取には使えますが、古物商・宅地建物取引業・建設業・有料職業紹介のように、営業所や事務所に「実態」が求められる許認可では、住所だけでは要件を満たせないケースがあります。ただし「バーチャルオフィスだから全部ダメ」でもありません。 本店所在地だけをバーチャルオフィスにして、許認可上の営業所を別に置ける業種があります。

この記事でわかること

  • なぜ「登記OK」の住所が、そのまま「許認可OK」にならないのか
  • 古物商・宅建業・建設業・人材紹介・士業で、営業所・事務所に何が求められているか(公式の記述で整理)
  • 「本店はバーチャルオフィス、営業所は別」が使える業種と、使えない業種の違い
  • 契約する前に、どの順番で何を確認すればいいか
  • 住所として使う場合の料金(2社の公式実測)

結論(3行)

  1. 許認可の審査で見られるのは住所ではなく「その場所で事業を行える実態」です。 国土交通省は建設業の営業所を「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」と定義し、「単に登記上本店とされているだけで、実際には建設業に関する営業を行わない店舗」は営業所に該当しないと明記しています。
  2. 業種によって「本店」の扱いが逆になります。 建設業では営業をしない登記上の本店は営業所に含まれませんが、宅建業では東京都の手引きで、本店で宅建業を行わなくても本店は宅建業法上の「事務所」として扱われると案内されています。
  3. 運営会社側も「申請先で確認して」と書いています。 レゾナンスの公式FAQは、人材派遣・古物商・行政書士事務所などの業種について「利用規約に準じていれば原則可能。ただしバーチャルオフィスの住所で開業・申請できない事業もあるので詳細は申請先などにお尋ねください」と回答しています(2026年9月7日確認)。

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なぜ「登記できる住所」が「許認可に使える住所」にならないのか

法人登記は「会社の所在地を公示する」手続きです。法務局は、その住所で実際に人が働いているか、机や電話があるかを見ません。だから住所利用のサービスであるバーチャルオフィスでも登記できます。

一方、許認可は「その事業を適切に運営できる体制があるか」を確認する制度です。業種ごとの法律や手引きで、営業所・事務所について次のような要件が置かれていることがあります。

確認されることがある点 住所利用中心のバーチャルオフィスで満たせるか
継続的に業務を行える場所か △ 住所と郵便受取が中心で、常駐する場所ではない
他の事業者・居住スペースと区分された独立性 △ 同じ住所を多数の契約者が共用する
標識の掲示・帳簿や書類の保管 △ 掲示・保管する専用スペースがない
管理者・専任者・責任者の常駐 △ 常駐する前提のサービスではない
使用権限を示す契約書・図面・写真 △ 専用区画の賃貸借契約や平面図は出せない

△=一般的なバーチャルオフィスでは満たしにくい(編集部の整理)。

ポイントは、上の要件が「どの許認可でも全部求められるわけではない」ことです。 どこまで求められるかは業種で違います。以下、公式の記述が確認できたものから順に並べます。

業種別:営業所・事務所に何が求められているか

古物商(警視庁の案内で確認)

古物商許可の申請先は「主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)」で、手数料は19,000円です。警視庁の必要書類一覧では、略歴書・住民票の写し・誓約書・身分証明書が**「本人と営業所の管理者のものが必要」**と繰り返し書かれています(2026年9月7日確認)。つまり申請の前提として営業所ごとに管理者を置くことになり、標識も「営業所又は仮設店舗に掲示する」ものとされています。

住所だけを借りるバーチャルオフィスを、そのまま古物商の営業所として申請できるとは考えにくい構造です。 ネット販売だけで実店舗を持たない場合も、営業所の届出と非対面取引の本人確認義務は残ります。古物商を予定しているなら、契約前に管轄警察署へ「この場所を営業所にできるか」を確認してください。

宅地建物取引業(東京都の手引きの記述で確認)

宅建業免許では、事務所が「継続的に業務を行うことができる施設」で「社会通念上事務所として認識される程度の独立した形態」を備えている必要があると、東京都の免許申請の手引きで案内されています。さらに事務所ごとに専任の宅地建物取引士の設置と、宅地建物取引業者票などの標識掲示が求められます。

宅建業で特に注意したいのが本店の扱いです。 東京都の手引きでは、商業登記上の本店で宅建業を行わず支店で行う場合でも、本店は宅建業法上の「事務所」として扱われると案内されています。「本店だけバーチャルオフィスにして、営業は実オフィスで」という構成が、宅建業ではそのまま通らない可能性があるということです。免許申請前に行政庁へ確認する必要があります。

建設業(国土交通省のページで確認)

国土交通省「建設業の許可とは」では、営業所を「本店または支店もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所」と定義し、**「単に登記上本店とされているだけで、実際には建設業に関する営業を行わない店舗や、建設業とは無関係な支店、営業所等は、ここでいう営業所には該当しません」**と明記しています(2026年9月7日確認)。

これは宅建業と逆で、登記上の本店をバーチャルオフィスにし、見積・入札・契約を行う営業所を別の実オフィスに置く構成が、制度上は検討できることを意味します。営業所側には営業所技術者等の配置と、営業所として使用している実態(自治体によっては写真の提出)が求められます。なお建築一式工事以外で1件500万円未満、建築一式で1,500万円未満(または延べ面積150㎡未満の木造住宅)の「軽微な建設工事」のみなら、原則として許可自体が不要です。

有料職業紹介(対面型か非対面型かで分かれる)

有料職業紹介事業は厚生労働大臣の許可制で、事業所には求職者のプライバシーを保護できる構造や個人情報の管理体制、職業紹介責任者の選任が求められます。対面で面談する形態なら、住所利用中心のバーチャルオフィスでは事業所要件を満たしにくいと考えられます。一方、専らインターネットを利用して対面を伴わずに紹介を行う場合は、面談スペースなどの取り扱いが対面型と異なる基準が示されています。「人材紹介はバーチャルオフィス不可」と一律に言えないのはこのためです。 運営形態(面談をオンラインのみにするか、来訪者を受けるか)を整理してから管轄の労働局へ相談してください。

士業(資格ごとに登録要件が違う)

行政書士・税理士・司法書士・社会保険労務士は、それぞれの法律と所属団体の規則で事務所の設置が求められ、登録時に事務所の使用権限や設備、他の事業者との区分が確認されることがあります。「士業」でひとまとめにせず、自分が登録する団体の最新の規則を確認してください。

「本店はバーチャルオフィス、営業所は別」が使える業種と使えない業種

業種 バーチャルオフィスを許認可上の営業所にする 本店だけバーチャルオフィス+営業所は別の実オフィス 公式の根拠
古物商 △ 営業所ごとの管理者・標識掲示が前提 ○ 主たる営業所を別に置く構成を警察署に確認 警視庁 古物商許可申請
宅地建物取引業 △ 継続性・独立性のある事務所が必要 △ 登記上の本店も「事務所」として扱われる 東京都 免許申請の手引き
建設業 △ 請負契約を常時締結する営業所が必要 ◎ 営業しない登記上の本店は営業所に該当しない 国土交通省 建設業の許可とは
有料職業紹介 △ 対面型は事業所要件を満たしにくい/非対面型は別基準 ○ 運営形態を整理して労働局に確認 厚生労働省 業務運営要領
士業 △ 資格ごとに事務所要件あり △ 個人開業は「本店」の概念がない 各士業団体の登録規則

◎=制度上明記あり/○=検討できる(申請先確認が前提)/△=満たしにくい・注意。編集部の整理で、最終判断は申請先です。

一番読み間違えやすいのは宅建業と建設業の行です。 どちらも「実態のある営業所が必要」なのは同じですが、登記上の本店をどう扱うかが逆です。ネット上の「本店だけバーチャルオフィスにすればOK」という情報は建設業の話であることが多く、宅建業にそのまま当てはめると免許申請でつまずきます。

料金の考え方:「住所として使う」ならいくらか

許認可上の営業所は別に用意するとして、登記・名刺・特商法表記・郵便受取の住所としてバーチャルオフィスを使う場合の月額です。2026年9月7日に公式で確認した税込金額です。

プラン 月額 法人登記 入会金
GMOオフィスサポート 転送なし 660円 不可 0円
GMOオフィスサポート 月1転送 1,650円 0円
GMOオフィスサポート 隣週転送/週1転送 2,200円/2,750円 0円
レゾナンス 月1回転送(年間契約) 990円 通常5,500円→キャンペーン中0円の表示
レゾナンス 週1回転送(年間契約) 1,650円 同上

注意点は2つ。GMOオフィスサポートの660円プランは法人登記ができないので、登記目的なら下限は1,650円です。レゾナンスの990円は年間契約の月額換算で、月払いではこの価格になりません。またGMOオフィスサポートは2026年9月16日に転送料・オプションの改定、2027年1月上旬に基本プランの値上げを告知しています。

許認可が必要な事業で本店だけをバーチャルオフィスにする場合、営業所の実オフィス代が別にかかります。 ここを見落として「月額1,650円で会社が持てる」と計算すると、資金計画が崩れます。

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許認可が必要な人が「住所」を選ぶときの簡易比較

手段 月額の目安 法人登記 許認可上の営業所 自宅住所の非公開
バーチャルオフィス ◎ 990〜2,750円 ○ プランによる △ 実態要件のある業種は満たしにくい
自宅 ◎ 0円 ○ 賃貸契約の内容による ○ 業種・間取りによる(区分・独立性を確認) △ 登記簿・特商法表記に載る
レンタルオフィス(個室) △ 数万円〜 ○ 専用区画・設備・契約内容を申請先に確認
賃貸オフィス △ 敷金・仲介手数料+家賃 ◎ 要件を満たしやすい

◎=有利/○=条件つき/△=不利。編集部の相対評価です。

レンタルオフィスの個室であっても「名称」で自動的に要件を満たすわけではなく、専用スペースの独立性・設備・賃貸借契約上その事業に使えるかを申請先に確認する必要があります。バーチャルオフィスとレンタルオフィスの月額の分岐はバーチャルオフィスでは足りないのはどんなとき?で計算しています。

バーチャルオフィスが向いている人(許認可が絡む場合)

  • 建設業のように、登記上の本店が営業所に該当しないことが公式に明記されている業種で、営業所は別に確保できる人
  • 許認可は取るが、面談も契約も別の実オフィスや客先で行い、バーチャルオフィスは登記・名刺・郵便の住所としてだけ使う人
  • 許認可が不要な事業(軽微な建設工事のみ、許可の要らないネット販売など)で、自宅住所を公開したくない人
  • 会社設立を先に進めたいが、許認可上の営業所は後から契約する予定で、申請先にその構成を確認済みの人

バーチャルオフィスを営業所にしようとしない方がいい人

  • 古物商で「ネット販売だけだから営業所は要らない」と考えている人 … 主たる営業所の管理者と標識掲示が申請の前提です
  • 宅建業で「本店だけ住所貸しにする」つもりの人 … 東京都の手引きでは登記上の本店も事務所として扱われます
  • 対面で求職者と面談する人材紹介の人 … プライバシー保護の構造が事業所に求められます
  • 士業で開業する人 … 資格ごとの登録規則で事務所要件が定められ、個人開業には「本店」の概念がありません
  • 先に登記だけ済ませて許認可は後で考えようとしている人 … 住所変更になると登記・税務・社会保険・銀行・取引先の変更手続きが連鎖します

契約前に確認したい点(この順番で)

  1. 自分の事業に許可・認可・登録・届出のどれが必要か(同業者が取っていないからではなく、業務内容で判断する)
  2. その許認可で営業所・事務所に何が求められるか(独立性・設備・標識・専任者・使用権限の書類)
  3. 登記上の本店は許認可上どう扱われるか(建設業と宅建業で逆になる)
  4. バーチャルオフィスを「何の住所」として使うのか(登記・名刺・特商法・郵便のみか、営業所としてか)
  5. 運営会社の利用規約でその業種・用途が認められているか(レゾナンスは「利用規約に準じていれば原則可能」、GMOオフィスサポートは業種別の記載をFAQで確認できなかったため申込前に問い合わせを)
  6. 申請先に「具体的な利用方法」を伝えて確認したか(「バーチャルオフィスでも大丈夫ですか」ではなく、本店・営業所・面談場所の構成を説明する)

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よくある質問

Q. 法人登記ができるバーチャルオフィスなら、許認可にも使えますか?

A. 別に確認が必要です。登記は所在地の公示、許認可は事業を運営できる体制の確認で、見ているものが違います。業種ごとの営業所・事務所要件を申請先で確認してください。

Q. 古物商許可はバーチャルオフィスの住所で申請できますか?

A. 警視庁の必要書類では略歴書・住民票・誓約書・身分証明書が「本人と営業所の管理者のもの」として求められ、標識も営業所に掲示するものとされています。住所利用だけのサービスをそのまま営業所とするのは難しい構造なので、主たる営業所を別に置けるか管轄警察署に相談してください。

Q. 本店をバーチャルオフィスにして、営業所だけ実オフィスにすれば全部解決しますか?

A. 業種によります。建設業は国土交通省が「営業を行わない登記上の本店は営業所に該当しない」と明記しています。宅建業は東京都の手引きで登記上の本店も事務所として扱われるため、同じ構成が通らない可能性があります。

Q. 運営会社に「この業種でも契約できますか」と聞けば済みますか?

A. 契約できるかと、許認可が下りるかは別です。レゾナンスの公式FAQも「原則可能だが、バーチャルオフィスの住所で開業・申請できない事業もあるので申請先に確認を」と案内しています。運営会社と申請先の両方に確認してください。

Q. レンタルオフィスの個室なら確実に営業所にできますか?

A. 「レンタルオフィスだから可」とは限りません。専用区画の独立性、必要な設備、契約上その事業での利用が認められているかを申請先に確認する必要があります。

Q. 許認可が不要な事業なら、バーチャルオフィスで問題ありませんか?

A. 登記・特定商取引法の表記・郵便受取の住所としては使えます。登記に使える住所の条件はバーチャルオフィスで法人登記はできる?、特商法の表記は特定商取引法の住所に自宅を書きたくない?で整理しています。

まとめ

バーチャルオフィスで許認可が取れるかは、「バーチャルオフィスかどうか」ではなく「その許認可が営業所に何を求めているか」で決まります。古物商は営業所ごとの管理者と標識、宅建業は継続性と独立性のある事務所、建設業は請負契約を常時締結する営業所が前提で、住所利用が中心のバーチャルオフィスでは満たしにくい。ここまでは共通です。

分かれるのは本店の扱いで、建設業は営業しない登記上の本店を営業所に含めず、宅建業は登記上の本店も事務所として扱う。 ネット上の「本店だけバーチャルオフィスならOK」を自分の業種に当てはめる前に、この違いを申請先で確かめてください。

住所として使うだけなら、登記可の下限はGMOオフィスサポートで月1,650円、レゾナンスは年間契約で月990円です。営業所の実オフィス代を別に見込んだうえで、登記・名刺・郵便の住所を安く済ませる。これが許認可が必要な事業でのバーチャルオフィスの使い方です。

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