Comparly 経費精算 ファクタリングの手数料は経費になる?個人事業主の勘定科目と、消費税がかからない

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ファクタリングの手数料は経費になる?個人事業主の勘定科目と、消費税がかからない理由【2026年版】

最終更新: 2026-09-05 ・ Comparly編集部

★★★★☆3.8

ファクタリングの手数料は事業の経費として計上でき、勘定科目は「売上債権売却損」「支払手数料」「雑損失」のいずれかが実務の候補。金銭債権の譲渡は消費税の非課税取引(国税庁タックスアンサーNo.6201)なので手数料に消費税は乗りません。30万円の請求書を買い取ってもらった場合の仕訳例と、青色申告決算書への書き方まで整理しました。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。料金・仕様は2026年9月5日に各公式サイトで確認した内容です。税務の取扱いは国税庁が公開している資料(タックスアンサー)を確認して整理していますが、個別の申告内容については税理士または所轄の税務署にご確認ください。本記事は資金調達手段の情報整理であり、利用を推奨するものではありません。

この記事でわかること

  • ファクタリング(請求書買取)で払った手数料が、個人事業主の経費になるかどうか
  • 勘定科目に決まりがない理由と、実務でよく使われる3つの候補の選び方
  • 手数料に消費税がかからない根拠(国税庁の公開資料)と、課税事業者が気をつける区分
  • 30万円の請求書を買い取ってもらったときの仕訳例(ラボル・ペイトナーの公式手数料で計算)
  • 青色申告決算書のどこに書くか、紙の契約書だと印紙税がどうなるか

結論(先に3行)

  1. 手数料は経費になります。売掛金を早く現金にするために払った、事業上の費用だからです。勘定科目は法令で決まっていないので、「売上債権売却損」「支払手数料」「雑損失」のどれかを選び、毎年同じ科目で続けるのが基本です。
  2. 手数料に消費税はかかりません。金銭債権(売掛金)の譲渡は消費税の非課税取引で、国税庁タックスアンサーNo.6201に「金銭債権などの譲渡」が非課税として明記されています。ラボルの一律10%、ペイトナーの一律10%はいずれも税抜・税込という区別のない額です。
  3. Web完結の2者間ファクタリングなら印紙は不要です。紙で債権譲渡契約書を作ると1万円以上で200円の印紙(第15号文書)が要りますが、ラボル・ペイトナーはどちらもWeb上で契約が完結するため、この200円は発生しません。

先に実額で書いておきます。30万円の請求書をラボルで買い取ってもらうと、手数料3万円が経費、口座に入るのは27万円。ペイトナーなら手数料3万円に振込手数料330円が加わり、手取りは269,670円です。この3万円(+330円)をどの科目で、いつの年分の経費にするかが、この記事の中身です。

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そもそも「経費になる」と言える理由

所得税の計算では、事業所得の必要経費は「売上原価と、収入を得るために直接要した費用、その他販売費・一般管理費など業務上の費用」です。ファクタリングの手数料は、売掛金という事業上の資産を期日前に現金化するために払う費用なので、この「業務上の費用」に入ります。

ここで混同しやすいのが、手数料と「売掛金の減り」を分けて考えることです。30万円の売掛金を27万円で譲渡したとき、減った3万円は売上が減ったのではありません。売上は請求書を出した時点で30万円のまま計上されていて、その後に3万円の費用が別に発生した、という形になります。

売上30万円をそのままにして、費用3万円を別に立てる。この二段構えが、ファクタリングの経費処理の骨格です。

勘定科目は3つの候補から選ぶ

ファクタリングの手数料に使う勘定科目は、法令や国税庁の様式で指定されていません。青色申告決算書の経費欄にも該当する科目は印字されていないので、空欄に自分で科目を書き足すことになります。実務でよく使われる候補は次の3つです。

勘定科目 考え方 向いている人 編集部評価
売上債権売却損 「売掛金を額面より安く売ったことによる損」として表す。取引の実態にもっとも近い 継続的に使う人、会計ソフトで科目を追加できる人
支払手数料 振込手数料などと同じ「サービス利用の対価」として表す。既存の科目で済む 年に数回だけ使う人、科目を増やしたくない人
雑損失 どの科目にも当てはまらない費用として表す。金額の中身が見えにくい 金額が小さく、一度きりの人

※◎○△は編集部の相対評価です。どの科目を選んでも所得の計算結果(経費の合計額)は変わりません。

選ぶときの基準は一つで、「毎年同じ科目で続けられるか」です。会計には継続性の考え方があり、年によって科目を変えると前年との比較ができなくなります。継続的に使うつもりなら、実態に一番近い「売上債権売却損」を会計ソフトに追加しておくのが後で楽です。年に1〜2回なら「支払手数料」で十分です。

なお、ペイトナーの振込手数料330円は、サービス手数料の10%とは性質が別の費用です。合算して同じ科目に入れても所得の計算は変わりませんが、分けておくと「手数料そのもの」がいくらだったかを後から確認できます。

消費税がかからない根拠

ファクタリングの手数料を見ると「税込」「税抜」の表記がありません。これは表記漏れではなく、そもそも消費税がかからない取引だからです。

国税庁のタックスアンサーNo.6201「非課税となる取引」(令和7年4月1日現在法令等)は、主な非課税取引として「有価証券等の譲渡」を挙げ、その中に「金銭債権などの譲渡」を含めています。売掛金は金銭債権なので、それを譲渡するファクタリングは非課税取引に当たります。ラボルの「一律買取額の10%のみ」、ペイトナーの「サービス手数料10%のみ」という表記に消費税の注記がないのは、この扱いと整合しています。

課税事業者の人が気をつける点は一つだけです。非課税取引なので、手数料を「課税仕入」として仕入税額控除に入れることはできません。会計ソフトで消費税区分を選ぶ場面では「非課税仕入」(ソフトによっては「対象外」)を選びます。ここを課税仕入にしてしまうと、納める消費税を少なく計算してしまいます。

免税事業者(前々年の課税売上高が1,000万円以下など)の人は、消費税の申告そのものがないので、この区分を意識する必要はありません。

30万円の請求書を買い取ってもらったときの仕訳例

実額で追います。取引先に30万円の請求書を出していて、支払期日を待たずに買い取ってもらう場合です。手数料はラボル・ペイトナーとも一律10%(2026年9月5日に両社の公式サイトで確認)、ペイトナーは別途振込手数料330円と公式の料金ページに明記されています。

① 請求書を出した時点(すでに計上済みのはず)

借方 金額 貸方 金額
売掛金 300,000円 売上 300,000円

② 買い取ってもらい、入金された時点(ラボルの場合)

借方 金額 貸方 金額
普通預金 270,000円 売掛金 300,000円
売上債権売却損 30,000円

② 買い取ってもらい、入金された時点(ペイトナーの場合)

借方 金額 貸方 金額
普通預金 269,670円 売掛金 300,000円
売上債権売却損 30,000円
支払手数料 330円

③ 取引先から30万円が自分の口座に入り、それをファクタリング会社に支払う時点

2者間ファクタリングでは、取引先はファクタリングの利用を知らないので、支払期日にこれまでどおり30万円を自分の口座に振り込んできます。この30万円はもう自分のお金ではなく、ファクタリング会社に渡すべきお金なので、売上ではなく預り金として扱います。

借方 金額 貸方 金額
普通預金 300,000円 預り金 300,000円
預り金 300,000円 普通預金 300,000円

この③でやりがちな間違いが、取引先からの30万円をもう一度「売上」として計上してしまうことです。売上は①で立てているので、ここで二重に計上すると所得が30万円ぶん多くなります。

※上記は債権譲渡としての処理の一例です。契約の中身(買戻しの条件など)によって処理が変わることがあるので、契約書の条項と合わせて税理士に確認してください。

👉 ペイトナーの手数料10%+振込手数料330円の内訳を公式の料金ページで確かめる

いつの年分の経費になるか

手数料の経費は、買取が実行されて手数料が差し引かれた日の属する年分に計上します。ラボルもペイトナーも、公式FAQで「申請金額から手数料を差し引いた額を振り込む」と説明しているので、この入金日が基準になります。

注意が要るのは年末年始です。12月に申請して、入金が1月になった場合、手数料は翌年分の経費です。逆に、12月中に入金されていれば、まだ取引先から売掛金が回収されていなくても、手数料は12月の経費として当年分に入ります。売掛金の回収日ではなく、買取実行日で見る、と覚えておくとずれません。

青色申告決算書のどこに書くか

個人事業主の青色申告決算書(一般用)の経費欄には、租税公課・荷造運賃・水道光熱費・旅費交通費・通信費・広告宣伝費・接待交際費・損害保険料・修繕費・消耗品費・減価償却費・福利厚生費・給料賃金・外注工賃・利子割引料・地代家賃・貸倒金・雑費、といった科目があらかじめ印字されています。

ファクタリングの手数料に該当する科目は印字されていないので、空欄になっている行に「売上債権売却損」(または「支払手数料」)と自分で書き足して金額を入れます。会計ソフトを使っている場合は、科目を追加すれば決算書の空欄行に自動で反映されます。

「利子割引料」の行に入れたくなりますが、この科目は借入金の利息や手形の割引料のためのものです。ファクタリングは借入ではなく債権の譲渡なので、ここには入れません。負債(借入金)としても計上しません。手元の現金が増えても、返す義務のあるお金ではないからです。

紙の契約書だと印紙税がかかる

債権譲渡に関する契約書は、印紙税法上の第15号文書に当たります。国税庁のタックスアンサーNo.7141(印紙税額の一覧表)では、記載された契約金額が1万円未満なら非課税、1万円以上なら200円、契約金額の記載がないものも200円です。

ただし印紙税は「紙の文書」に課される税なので、Web上で契約が完結する場合は印紙が要りません。ラボル・ペイトナーはどちらも面談不要・Web完結の2者間ファクタリングなので、この200円は発生しません。電子契約で印紙が不要になる仕組みは電子契約に印紙税はかからない?国税庁の回答と、紙のままだと消える金額を契約書の種類別に整理【2026年版】で別に整理しています。

経費処理をきれいにしておくと、次の審査資料にもなる

ファクタリングの審査では、事業の実態を示す資料の提出を求められます。ラボルは事業者であることの確認資料として請求書・ポートフォリオURL・確定申告書・開業届・過去の契約書のいずれかを挙げており、公式FAQでは「提出するエビデンスが多いほど審査の通過率が上がる」と明記しています。

つまり、売上と手数料を分けて計上し、預り金の出入りまで帳簿に残しておくことは、税務のためだけでなく、次に使うときの審査資料を整えることにもつながります。帳簿が整っていれば、確定申告書と通帳の入出金が一致し、説明がいりません。審査で何を見られるかは個人事業主のファクタリング審査は何を見られる?提出書類と通過率を上げる組み合わせ【2026年版】にまとめています。

向いている人

  • すでに請求書を発行済みで、売掛金として帳簿に載っている個人事業主・フリーランス(売上の二重計上を避ける前提が整っている)
  • 会計ソフトを使っていて、科目の追加と消費税区分の設定が自分でできる人
  • 年に数回以上使う見込みがあり、最初に科目を決めて継続したい人

向いていない人

  • 帳簿をまだつけていない人 … 売上の計上時期と手数料の計上時期がずれるので、先に帳簿の土台を作るほうが先です
  • 法人で使う人 … 法人税の処理は本記事の範囲外です。損金算入の考え方は近いですが、決算書の様式が異なります
  • 手数料を「売上の値引き」として処理しようとしている人 … 売上を減らす処理にすると、売上高と消費税の課税売上が実態とずれます

使う前に確認したいこと

  1. 売上は請求書発行時にすでに計上しているか。ここが抜けていると、入金時に売上を立ててしまい、預り金の処理と合わなくなります
  2. どの科目で続けるかを決めたか。売上債権売却損か支払手数料か、一度決めたら毎年同じにします
  3. 消費税区分を「非課税仕入(対象外)」にしたか。課税事業者だけの論点ですが、課税仕入にすると納税額を誤ります
  4. 入金日が12月か1月か。年末をまたぐ場合、経費の年分が変わります
  5. 契約がWeb完結か。紙の契約書を作るなら、1万円以上で200円の印紙が要ります

よくある質問(FAQ)

Q. ファクタリングの手数料は個人事業主の経費になりますか? A. なります。売掛金を期日前に現金化するために払った事業上の費用なので、必要経費として計上できます。勘定科目は決まっていないため、売上債権売却損・支払手数料・雑損失のいずれかを選びます。

Q. 勘定科目は何を使えばいいですか? A. 継続的に使うなら実態に近い「売上債権売却損」、年に数回なら既存の「支払手数料」で十分です。どちらを選んでも経費の合計額は変わりません。毎年同じ科目で続けることのほうが重要です。

Q. ファクタリング手数料に消費税はかかりますか? A. かかりません。金銭債権の譲渡は消費税の非課税取引で、国税庁タックスアンサーNo.6201に「金銭債権などの譲渡」が非課税として挙げられています。課税事業者は消費税区分を非課税仕入(対象外)にし、仕入税額控除には入れません。

Q. 借入金として計上するのですか? A. 債権譲渡としての契約であれば借入金ではないので、負債には計上しません。売掛金が減って現金が増え、差額が費用になる、という処理です。

Q. 取引先から入金された分はどう処理しますか? A. 2者間ファクタリングでは、取引先からの入金はファクタリング会社に渡すお金なので「預り金」として受け、そのまま支払います。売上として二重に計上しないよう注意してください。

Q. 印紙は必要ですか? A. 紙の債権譲渡契約書なら1万円以上で200円(第15号文書)です。ラボル・ペイトナーのようにWeb完結の契約なら紙の文書がないので印紙は不要です。

Q. 確定申告書のどこに書きますか? A. 青色申告決算書の経費欄に該当科目が印字されていないので、空欄の行に科目名を書き足して金額を入れます。「利子割引料」の行は借入利息や手形割引料のためのものなので、そこには入れません。

まとめ

ファクタリングの手数料は、売掛金を早く現金にするために払った事業上の費用なので経費になります。勘定科目は決まっていないため、「売上債権売却損」か「支払手数料」を選び、毎年同じ科目で続ける。手数料に消費税はかからず(国税庁No.6201)、課税事業者は非課税仕入として区分する。Web完結の契約なら印紙も要らない。この3点を押さえれば、処理で迷う場面はほぼなくなります。

実額では、30万円の請求書をラボルで買い取ってもらうと手数料3万円が経費、口座に入るのは27万円。ペイトナーは3万円と振込手数料330円で、手取りは269,670円です。一番の落とし穴は、取引先からの入金をもう一度売上にしてしまうこと。預り金で受けて、そのまま渡す。ここだけ間違えなければ、あとは科目名を決めるだけです。

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※いずれも審査のあるサービスで、利用できるかどうかは申込内容によって変わります。対象はフリーランス・個人事業主(ペイトナーは一人法人を含む)に限られます。税務の取扱いは本記事の公開時点で国税庁の公開資料を確認したものです。個別の申告は税理士・税務署にご確認ください。

手数料を払う前に見ておくこと

経費処理の前に、そもそも払う手数料をいくらにするかで負担が決まります。手取額の実額と、少額で使うほど負担率が上がる仕組みはフリーランスのファクタリング手数料は?一律10%でも手取額が変わる理由を実額で計算【2026年版】で、自分の請求書が対象になるかどうかはフリーランスの請求書買取とは?手数料・入金スピード・審査で確かめる5つの条件【2026年版】で確認できます。

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